こちらのページでは、北海道大学の入試を突破した現役の学生により、入試科目と試験時間・配点、各科目の傾向と対策が記載されています。
北海道大学の入試を受けることを考えている高校生の方々は、現役学生による信憑性の高い情報を活かし、今後の受験勉強に役立てましょう。
以下、入試科目・試験時間・配点等の情報は全て「2025年度入試要綱」より抜粋しています。最新の入試情報は、北海道大学HP等でご確認ください。
北海道大学の入試科目と科目別試験時間
ここでは北海道大学の試験時間・学部学科別の入試科目・配点などの最新入試情報をご紹介します。
以下が北海道大学の入試科目とそれぞれの試験時間となります。
国語
- 総合入試(文系)・文学部・教育学部・法学部・経済学部:120分
数学
- 総合入試(文系)・文学部・教育学部・法学部・経済学部・医学部保健学科(看護学専攻、作業療法学専攻):90分
- 総合入試(理系)・医学部医学科・医学部保健学科(放射線技術科学専攻、検査技術科学専攻、理学療法学専攻)・歯学部・獣医学部・水産学部:120分
理科
- 総合入試(理系)・医学部医学科・医学部保健学科・歯学部・獣医学部・水産学部:150分
地理歴史
外国語
面接
北海道大学の学部/学科別の入試科目・配点
以下が各学部・学科の入試科目と配点になります。該当する学部/学科をお選びください。
総合入試(文系)
大学入学共通テスト・配点合計315点
国語(国語)・・・60点
地歴公民(地理総合・地理探究)(歴史総合・日本史探究)(歴史総合・世界史探究)(公共・倫理)(公共・政治経済)から2科目・・・80点
数学(数学Ⅰ・数学A)(数学Ⅱ・数学B・数学C)・・・60点
理科(物理基礎・化学基礎・生物基礎・地学基礎)・・・40点
外国語(英語・リスニング)(ドイツ語)(フランス語)(中国語)(韓国語)から1科目・・・60点
情報(情報Ⅰ)・・・15点
個別学力検査・配点合計450点
国語(現代の国語、言語文化、論理国語、文学国語)・・・150点
地歴/数学(地理総合・地理探究)(歴史総合・日本史探究)(歴史総合・世界史探究)(数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学A・数学B・数学C)から1科目・・・150点
外国語(英語)(ドイツ語)(フランス語)(中国語)(韓国語)から1科目・・・150点
総合入試(理系)
数学重点選抜群・配点合計315点
国語(国語)・・・80点
地歴公民(地理総合・地理探究)(歴史総合・日本史探究)(歴史総合・世界史探究)(公共・倫理)(公共・政治経済)から1科目・・・40点
数学(数学Ⅰ・数学A)(数学Ⅱ・数学B・数学C)・・・60点
理科(物理・化学・生物・地学)から2科目・・・60点
外国語(英語・リスニング)(ドイツ語)(フランス語)(中国語)(韓国語)から1科目・・・60点
情報(情報Ⅰ)・・・15点
個別学力検査・配点合計450点
数学(数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学Ⅲ・数学A・数学B・数学C)・・・200点
理科(物理基礎・物理)(化学基礎・化学)(生物基礎・生物)(地学基礎・地学)から2科目・・・100点
外国語(英語)(ドイツ語)(フランス語)(中国語)から1科目・・・150点
医学部医学科
大学入学共通テスト・合計315点
国語(国語)・・・80点
地歴公民(地理総合・地理探究)(歴史総合・日本史探究)(歴史総合・世界史探究)(公共・倫理)(公共・政治経済)から1科目・・・40点
数学(数学Ⅰ・数学A)(数学Ⅱ・数学B・数学C)・・・60点
理科(物理)(化学)(生物)から2科目・・・60点
外国語(英語・リスニング)(ドイツ語)(フランス語)(中国語)(韓国語)から1科目・・・60点
情報(情報Ⅰ)・・・15点
個別学力検査・配点合計525点
数学(数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学Ⅲ・数学A・数学B・数学C)・・・150点
理科(物理基礎・物理※必須)(化学基礎・化学)(生物基礎・生物)から1科目・・・150点
外国語(英語)(ドイツ語)(フランス語)(中国語)から1科目・・・150点
面接調査書または成績証明書等を資料として参考・・・75点
北海道大学の科目別入試傾向と対策
続いて、現役の北海道大学の学生の経験から、各科目の入試傾向と対策をお伝えします。高い信憑性に基づく情報をご覧ください。
執筆者:北海道大学総合理系生物重点学部の現役学生の家庭教師
英語の傾向と対策
問題構成
大問4問構成。
各問題の出題形式・頻出分野・難易度
大問1・大問2長文読解、大問3英作文(小問1と2は短い英文、小問3は長い英作文)、大問4会話文読解と穴埋めです。
大問1と2の長文読解は記号問題と、1〜2個の日本語の記述があります。英単語の難易度はあまり高くなく、ターゲットなどの単語帳の内容が全て頭に入っていれば、分からない単語は意味を推測して補うことで十分理解できるでしょう。
大問3は、英文を読み、小問1と2で要約の書き換え、小問3で英文の内容を踏まえた自分の意見を記述する英作文が出題されます。
大問4の会話文は、最初に会話文を読み、後の要約文を記号で穴埋めをするものです。難易度高く、文法、熟語力が問われます。
全体的な対策のポイント・注意点
まずは自分の持っている単語帳を1冊完璧にしましょう。過去問を解いていく中で分からなかった単語をまとめておいて、後で反復して単語力を補うことで十分に対応可能です。加えて英語の長文に慣れる為に継続して英文を読むことが大切です。また、英文の中に出てくる、itなどの代名詞が何を指すのかに気をつけて読むことで、記述も躓かずに解くことができます。
各問題の対策のポイント・注意点
大問1と2の長文読解では、生物、食べ物に関する話題が多く、内容を読めば理解できますが、生物基礎・生物の内容を知ってるとより解きやすいことがあります。また、最後の小問で英文に関する正誤が問われるので、先に問題を見てそれを踏まえて英文を読むと効率よく解くことができるためおすすめです。
大問3の英作文では、小問1と2の順番と英文の順番が対応しているので、段落ごとに内容を整理し、問題に取り組むといいでしょう。
大問4の会話文は、全て記号での回答となるため簡単に考えがちですが、ここを落とさないことが合格への近道となります。熟語や時制に注意して読みながら、英語の言い換えを考えていくことが大切です。正確さが問われるので、最初に会話文を全てざっと読み、要約文を読む時に本文と対応させながらもう一度本文を読むと解きやすくなります。この形式は北大特有であるため、過去問でしっかり対策しましょう。
数学(理系)の傾向と対策
問題構成
大問5問構成、各大問に小問1〜3問
各問題の出題形式・頻出分野・難易度
微分積分、確率が頻出です。微分積分は他の分野よりやや難しい傾向があります。確率や図形は標準の難易度で、基礎がしっかりと出来ていれば解くことができます。これは北大の数学のほとんどに言えますが、全体的に難易度は高くないので基礎を徹底的に叩き込んでください。稀に難易度の高い問題が出題されることがありますが、それらは他の受験生にとっても難しい問題なのであまりこだわり過ぎずに、他の問題に取り組んでみてください。
全体的な対策のポイント・注意点
解法を暗記してしまうくらいまで、基礎問題をしっかりとこなすことが大切です。数学は暗記教科と思っている方は少ないと思いますが、少なくとも最低限の解法を知らないと解けない問題は多くあります。間違えた問題は手元の参考書の解説をじっくりと読み、何故そのような考え方になるのか、自分でしっかり理解しながら改めて解いてみましょう。実際、筆者は間違えた問題の解法をまとめてノートにし、それを暗記してしまうほど復習した結果、直前期でも数学の力が伸びました。また、九州大学は難易度も同じくらいで参考になるため、問題数が欲しい場合に解いてみることもおすすめです。余裕を持って解けるレベルを目指す場合は東北大学の数学もおすすめです。東北大学の数学は北大より少し難しく、力試しとして利用することができます。
各問題の対策のポイント・注意点
頻出の微分積分では、稀に難易度がかなり高い問題が出題されます。歯が立たない場合は捨て問を見極めることも大切です。しかしこれは受験直前期に考えるべきことであり、それまでは難しい問題であっても、解法を理解することに重点を置きましょう。今はYouTubeなどでも解説動画などがあがっているので、ぜひ活用してみてください。
確率の問題では、過去問を解いていくと同じような考え方を使う問題が何度も出題されていることに気づくでしょう。そのためその考え方を意識しながらといてみることをおすすめします。難易度は標準的なので、ここは確実に取りたい問題です。
国語の傾向と対策
問題構成
大問4問構成
各問題の出題形式・頻出分野・難易度
大問1 評論
問一
漢字の書き取りが5問程度。標準レベルのため全問正解を目指しましょう。
問二~五
60~100字の記述問題が出されることが多いが、まれに120字や、抜き出しの問題もあります。各小問を追って文章全体の理解を深める構成となっており、問五は「全体の要旨を踏まえた上で」という前提が課されていまる。難易度は標準、やや難が主であることが多いです。
大問2 評論
問一~五
漢字書き取りが無い以外は大問1と同様の出題形式です。
大問3 古文
問一
短答型の現代語訳が出題され、難易度はまばらであることが多いです。
問二~四
字数指定のない記述問題で、理由説明、心情説明、和歌読解など出題形式は幅広いが、答えは大体本文に即しているため落ち着いて解答しましょう。人物の整理ができているかや古典常識が読解に大きく影響します。
大問四 漢文
問一
短い書き下しが出題されます。漢文の教科書、参考書にある文法の力も必要となります。
問二、三
字数指定のない記述問題が出題されます。問われるものは古文とほとんど変わりません。
問四
75字程度で全体の要旨を踏まえる設問がほとんどです。
全体的な対策のポイント・注意点
時間をはかって解いた答案を国語科の先生に添削してもらい、客観的に自分の癖を捉えることが大切です。返却時に先生としっかり時間をとって解説を聞き、読み深めの場をつくれるとなおよいでしょう。知識面で抜けや間違いを見つけ次第一つ一つ拾い、次に似た問題に出会ったときに必ず解けるようにしておきましょう。
どの大問でも、小問を使って本文をたどる構成のため順番に解くのがおすすめです。
各問題の対策のポイント・注意点
現代文の説明問題も古典の記述問題も根拠は必ず本文にあるので、インプットした文を言い換えたり組み立てたりしてアウトプットする読み方を身に着けることが大切です。とくに古典では、独りよがりな読解をしないことがポイントです。日ごろから主語を把握することを意識し、古典常識の学習も怠らないことで、根拠を押さえた上での読解ができるようになります。現代文は解答範囲が前の小問とかぶることがありますが、その際は字数から判断して組み立てましょう。
世界史の傾向と対策
問題構成
大問3問構成
各問題の出題形式・頻出分野・難易度
様々な分野から満遍なく出題されるのが特徴です。
記述式と小論述式の構成で、問1に小問集合が来るスタイルの大問も毎年見受けられます。難易度としては教科書レベルで、7割近くは落とさず書ける必要があると言えるでしょう。
小論述式は、マス区切りのない行数指定のものがほとんどです。解答欄は一行あたり25〜35字程度の想定と思われる大きさになっています。近年、写真で示される史料から論述するタイプが、1問程度で出題されるようになっています。難易度としては、教科書レベルといえるでしょう。ただしここでいう教科書レベルとは教科書の記述に沿っている、ということであり、一問一答の組み合わせでは対応できないので注意です。
全体的な対策のポイント・注意点
一問一答はもちろんのこと、論述の訓練をしておかなければ、何を求められている設問なのか読み解けず、点数を稼げる文章になりません。教科書をじっくり、何度も読むことも大切ですが、複数の教科書や参考書を使用することも大いに有効です。論述では、たまに用語集レベルの説明も求められるので、教科書以外の参考書をもっていても損ではありません。対策のポイントとしては、可能な限り先生に答案添削をお願いしたり、オープン模試の解説書を見て、配点の研究をしてみたりすることがおすすめです。問題を作るのは主に大学の先生なので、その専門分野を調べてみてもよいでしょう。
各問題の対策のポイント・注意点
広範囲から偏りなく出題されるので、範囲を絞って学習するのはおすすめしません。
ただし、イスラーム史や遊牧民の歴史、ラテンアメリカ史、東南アジア史などの地域の歴史を整理することはおすすめです。また、中世ヨーロッパとイスラームの十字軍絡みの問題など、地域をまたいで論述するものもあるため、ヨコ軸の整理も欠かせません。
筆者の場合、イスラームと東南アジア、英仏、中国、遊牧民国家などをタテに覚え、それらをヨコでつなげていくことを意識しました。具体的には、「ファーティマ・アイユーブ・マムルーク」のように王朝をタテで覚え、フとブとサ(ファーティマ朝・ブワイフ朝・サファヴィー朝)はシーア派、などカテゴリーごとにくくり、プラッシーとフレンチ=インディアンと七年戦争は同時期(七年戦争に含まれる)などヨコをつなげていきました。
地理の傾向と対策
問題構成
大問数は6題、小問数・解答数は30問程度で各大問の配点や小問数は多少変化したが、例年通りな傾向であった。
しかし、2025年度はグラフや図、写真、地形図、統計表などの資料が使用された問題が多く、一つの資料ではなく、複数の資料を組み合わせて考えさせる出題内容であった。単なる知識だけでなく資料から読み解く思考力を求められていると言えるだろう。地理は一日目の一教科目であるので、マークミスが起こることも考え、見直しの時間を含めた時間配分が大切になる。
各問題の出題形式・頻出分野・難易度
第一問は「食料の生産と消費」、第二問は「東三河地域の地域調査」でどちらも難易度は標準。第三問は「世界の自然環境と自然災害」で難易度はやや難。第四問は「エネルギーと産業」、第五問は「産業構造の変化に伴う都市の変容」、第六問は地誌で内容は「インド周辺」ですべて難易度は標準であった。
頻出分野としては、アジア周辺が挙げられる。また、出題形式としては全問題の半分以上の18問が組み合わせ形式の問題であり、まぐれでは当たらないようになっている。回答にも時間もかかるため対策が必須である。
全体的な対策のポイント・注意点
知識をインプットすることは大前提だが、単に知識を入れることでは思考力を問う近年の出題傾向に対応することは難しい。そのため資料集などを利用して、実際のデータや写真を合わせて知識をインプットしていくことが大切である。
実際に筆者は、資料集を片手に図などを確認しつつ、過去問の答え合わせなどを行っていた。時間がかかるため、授業中などにこまめに確認しておくことをお勧めしたい。また、共通テストの過去問もとても有効であるので、ただ解いて終わりではなく、解説をしっかりと読み、問題だけでなくその問題の背景知識も頭に入れると効率が良いだろう。
これも時間がかかるため、他の科目の息抜き程度に早めから取り組んでおくことをお勧めする。
各問題の対策のポイント・注意点
地誌については、ここが出るだろうというように範囲を絞ることはお勧めしない。全般的に、細かい知識が問われるので、深く取り組みすぎず、かつ大切な部分を抑えるのが大切である。筆者はYouTubeで地誌まとめの動画を見て、そこで大切な抑えておかなければならないポイントを理解し、資料集で知識を深めた。
授業では、地誌についてあまり触れられないことが多いので、自分でコツコツ進めるべきである。また、第三問の「世界の自然環境と自然災害」などのテーマはよく出題されるものであり、このような頻出テーマは早くから過去問や試作問題に取り組み、把握して中心的に勉強するといいだろう。
生物の傾向と対策
問題構成
大問は全部で四つで、標準的な教科書レベルの内容が多い。また、遺伝の計算系の問題は毎年必ずと言っていいほど出題される。記述・論述問題も多く、自分の言葉で説明できる国語力も必要である。記述・論述問題では実験考察の内容も多く、思考力も必要である。あくまでも基礎的な部分が一番大切であり、生物の幅広い分野を確実に抑えているかが求められる。
各問題の出題形式・頻出分野・難易度
標準的な問題が多くを占めるものの、正答するのが非常に難しい難問の出題もある。
典型問題については標準的な問題集でよく見るような問題も多いため、即座に答えを導けるようにすることが必要である。
考察系の問題では出題者の意図を読み取って必要とされる要素を意識した論述や描図をすることができればしっかりと得点することができるだろう。
遺伝系の問題以外にも計算問題の出題があるため、計算ミスなくしっかり正答を導くことができるようになるのが大切である。
筆者は生物と化学選択であったが、大抵計算の多い化学に時間がかかることの方が多いため、理科の試験時間150分のうち生物は65〜70分程度の時間で解き切ることを意識して過去問に取り組んだ。当日の問題内容にもよるが、時間は少なめで解く練習をすることをおすすめする。単語の穴埋め問題は、すぐに思いつくように確実に抑えておき、時間がかからないようにすることが大切である。
全体的な対策のポイント・注意点
毎年必ず遺伝の計算の問題が出される。遺伝の計算は、難易度が高いため初めからいきなり過去問に挑戦するのではなく、簡単な学校の定期テストレベルの参考書の遺伝の問題から取り組み、徐々に慣れてきたら過去問に取り組むことがおすすめである。
穴埋めの知識問題も配点は少ないが、量が多く、幅広い知識が問われる。ここで点を落としてしまうと、差がつけられてしまう部分でもあるため、教科書での対策が重要となる。その際教科書の太字は絶対に暗記するべきである。また、教科書の最後のページにある索引を利用して、索引に載ってる単語全てを自分の言葉で説明できるまで教科書をよく読むこともおすすめする。
また筆者は事象を理解するために、図を自分で書けるようになることを意識した。例えば、教科書に載っている光合成や呼吸の反応回路を白紙に略図を書けるまで練習した。
各問題の対策のポイント・注意点
過去問レベルの問題は解答を読んだだけでは理解できないことも最初は多いだろう。友人と一緒に解いたり、先生に聞いたりして、しっかりと理解し、次に似た解法の問題に出会った時には絶対に解けるようにすることが大切である。
また、過去問を解いていると、前年度出題された問題と似たような問題が出ることが多いと感じるだろう。そのため過去問には早めに取り組み、解答をよく読み、問題だけでなくその背景知識を頭に入れることを意識することも重要である。わからないところや疑問に思ったところは、教科書またはより深い内容が載っている資料集を活用すると良い。あくまでも基礎が1番大切なので、教科書の内容を自分の言葉で説明できるようになることが必要である。
数学(文系)の傾向と対策
問題構成
4題・全問記述式
各問題の出題形式・頻出分野・難易度
出題範囲は数学Ⅰ・Ⅱ・A・Bです。
微積分・図形と方程式・ベクトル・確率・数列などが頻出分野で、とくに微積分は毎年のように出題されています。
1つの大問は2〜3つの小問に分けられ、段階的に解かせる問題が多く見られます。また結果を導く過程が重視され、必要な計算や説明等は省かずに回答する必要があります。
標準レベルの問題を中心に、やや難しい問題も出題されます。文系学部としては比較的難しい部類に入るといえるでしょう。
全体的な対策のポイント・注意点
北大文系数学の対策では、まず過去問を分析し、出題傾向(代数、幾何、解析)を把握することが大切です。基礎を固め、標準問題を確実に解けるようにします。時間配分を意識し、60分で3〜4問を効率よく解く練習を積むといいでしょう。難問に深入りせず、解ける問題から確実に得点する戦略が重要です。計算ミスを減らすため、解法を丁寧に書くこと、答案の確認習慣をつけることも大切です。模試や演習で実戦力を養い、時間内に全問解答を目指しましょう。
各問題の対策のポイント・注意点
・代数
整数問題や方程式、関数が頻出です。基本公式(因数分解、2次方程式の解の公式)を確実に使いこなし、問題文の条件を整理し、場合分けを丁寧に行うことが重要です。計算ミスに注意し、検算で確認しましょう。
・幾何
平面・空間図形やベクトルが中心に出題されます。基本に忠実に、図を描き、座標設定やベクトルを用いて解きます。公式(三角比、面積、体積)を活用し、補助線を引く発想を磨くとよいでしょう。視覚化することでミスを防ぐことができます。
・解析
微分・積分や数列が主に出題されます。微分の定義や積分の計算を正確に行えるかがカギになります。極限や収束条件を理解し、問題の誘導に従って解きましょう。基本ではありますがグラフの概形を描き、傾向を把握することも大切です。
・確率・場合の数
条件付き確率や組合せが頻出です。樹形図や表で整理し、全事象を漏れなく数えることがポイントです。基本公式(順列・組合せ)をしっかりと理解し素早く適用できるようにしましょう。この分野は特に時間管理を意識し、効率よく解くことが大切です。
物理の傾向と対策
問題構成
大問3問構成です。
各問題の出題形式・頻出分野・難易度
空所補充問題が中心ですが、論述問題や図を書く問題、選択問題などが出題される年もあります。力学と電磁気学は頻出で、力学の中でも単振動や円運動が、電磁気学の中でも荷電粒子やコンデンサー関連の問題が頻繁に出題されています。
難易度としては、極端に高いものは出題されず、標準問題を時間内に確実に解いていけば十分に合格点に達することができるでしょう。
問題集で言えば、名門の森のレベルを完ぺきにこなすことが出来れば十分解くことができるレベルと言えます。
全体的な対策のポイント・注意点
力学分野に関しては、見たことのない問題を減らすことが重要です。円運動や単振動を中心に、知っているものを書き下すかのように解いていけるようになるまで練習を積むことが肝心です。波や熱力学に関しても同様です。一方で電磁気学は、原理まで丁寧な理解が求められます。やみくもな暗記はかえって失敗する危険性があります。
時間配分は単元それぞれ均等に割り振り、余った時間を解けなかった問題に補填することをおすすめします。
各問題の対策のポイント・注意点
物理を解く上で注意すべきことは、問題の前半におけるミスが後半にも響くということです。
このミスを防ぐうえで一番重要なのは、「違和感」です。自分の出した値が今までの演習で求めた値と一致することを確かめながら問題を解いていく事が、得点を正確に積み重ねるカギとなります。
例えば円運動の場合を考えてみましょう。円運動と言っても、小球を形状の変化しない棒で回すのか、糸で回すのか、ばね付きなのか、などたくさんの条件があります。これらを素早く正確に解き進めるためには、条件に応じた解法の流れをインプットしておくことが重要です。
電磁気学の場合は、上に加えて原理の理解も必須です。回路におけるコイルやコンデンサーの扱いもグラフを含めて対応できるように、一つ一つの現象を自分で追って説明できるようにすることがポイントです。
化学の傾向と対策
問題構成
各大問に2題ずつの大問3問構成です。
各問題の出題形式・頻出分野・難易度
理論と無機が2題ずつ、有機と高分子が1題ずつ出題されます。無機は理論と融合であることが多いです。標準問題が中心ですが、難易度の高い問題が複数出題されることもあります。複数のテーマから問題が出されており、幅広く知識を定着させておく必要があります。
問題のレベルとしては重要問題集レベルです。広く、正確に知識を身に着けていく事を念頭に演習していけば合格点に到達することが出来るでしょう。
全体的な対策のポイント・注意点
無機化学、有機化学の根源は理論化学にあります。その土台があやふやでは、その後の勉強も身につきません。ですので、まずは理論化学で穴を作らないよう徹底することが大切です。
毎年受験生が悩まされる酸塩基反応や平衡などは、いかに問題を解いたかによって理解に差が生まれます。物理以上に練習量がものをいう教科だと思うので、頑張りどころです。
解く順番は、知識が定着していればミスが起きにくい有機分野や無機分野からはじめ、確実に点数を押さえてから計算の多い理論分野に取り組むのがよいでしょう。計算時に焦らないよう、有機分野と無機分野はできるだけ素早く解き、迷ったら問題を飛ばす勇気も必要です。
各問題の対策のポイント・注意点
・理論化学
まずは計算問題を的確に行える実力をつけることが大切です。実験器具、操作方法に関する問題にも対応できるようにし、操作の意図を必ず考えるようにしましょう。難しいことを覚える必要はなく、基礎に忠実に知識を定着していけば十分です。
・無機化学
暗記が中心ですが理論の土台も重要です。反応式などは、理論分野の酸塩基反応や平衡などの考え方を用いれば対応できるので、その部分を重点的に勉強することがポイントです。
・有機化学
反応経路を地図のように頭に埋め込んでいきます。初めは難しく感じるかもしれませんが、頭の中が整理されてくると、パズルを解くようで楽しくなっていきます。一方、高分子に関しては暗記がメインになります。用語や反応など難しいポイントも多いですが、問題集を使って何度も取り組みましょう。
無機分野の暗記は資料集を用いると効果的です。有機分野は反応経路が一枚にまとまったものを用いて経路を頭に入れると良いでしょう。理論分野は計算がメインなので、分野ごとの計算方法をしっかりと定着させましょう。
執筆者:北海道大学総合理系(総合科学選抜群)の現役学生の家庭教師
地学の傾向と対策
問題構成
大問は全部で4つあり、各大問ごとに小問が5~7個程度出題されます。
各問題の出題形式・頻出分野・難易度
毎年固体地球、地質、気象海洋、天文の4分野から大問が一つずつ出題されます。
語句記述問題、文章記述問題はすべての大問で出題されます。計算問題も多くの大問で出題され、天文分野の大問ではほぼ必ず出題されます。また記号問題が出題されたり、天文分野では正誤問題が出題されたりすることもあります。
気象海洋分野ではほとんどが気象の内容から出題されます。地質分野では地質断面図や地質図が出題されることはあまりありません。固体地球、地質の分野では北海道に関する問題が出題されることがあります。
文章記述問題は30字以内、60字以内、100字以内など文字数制限があることが多いです。難易度はあまり高くなく、教科書レベルの問題と言えるでしょう。
全体的な対策のポイント・注意点
北大地学は全体的に問題はそこまで難しくはありません。地学唯一の問題集といってよい、センサー地学をやりこめばほとんどの問題が解けるようになるでしょう。図表、教科書とセンサー地学をやりこみ、過去問で問題形式に慣れることが大切です。時間があれば北大以外の旧帝大などの地学の問題を解くこともおすすめです。知識を問う問題も多いため暗記も重要ですが、文章記述問題などに向けて地学を流れに沿ってシステム的に理解することも重要になります。
各問題の対策のポイント・注意点
語句記述問題は教科書を読めば基本的に解けると思いますが、一部難しい問題もあります。全部の大問で出題されるので、落とさないようにしましょう。
文章記述問題は思考力を試される難易度の高い問題も多いです。教科書を詳しく読み込み、センサー地学の記述問題をやりこむことで思考力を鍛えましょう。地学の先生がいるならば先生に、いなければAIツールなども活用して添削をしてもらうことをおすすめします。
計算問題も多くの大問、特に天文分野で出題されますが、センサー地学の計算問題を解き、計算方法を理解しておけばほとんどすべての問題を解けるので、問題集のやりこみがカギになります。
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北大の入試問題は全体的に難易度は標準レベルです。怖がらずに、まずは過去問を解いてみるといいと思います。その上で何が自分に足りないかを分析しましょう。これがとても大切で、自分の欠点をひとつずつ潰していく感覚で勉強をしていくと段々と受験勉強が楽しくなってくると思います。誰でも苦手な科目や分野はあると思いますが、その分野こそ優先して取り組んでみましょう。最後には向き合わなければならないので早めに対処しておくことが大切です。受験勉強は辛く、長いので、体力が必要になります。適度に息抜きをしてくださいね。継続することを1番に、自分に合った勉強ルーティンを確立して、1年間頑張れるペースを保つことが重要だと思います。また、学校行事にも積極的に参加することをおすすめします。メリハリをつけて勉強時間を確保すると、無駄なく一日の時間を使えるため達成感を感じることが出来、自分への自信にもなります。また使える時間が限られていることで必然的に勉強も効率化していきます。受験勉強頑張ってください。応援しています!